このいちごオーバースペック 江東区高橋 パティスリーウルス

クリスマスケーキの事を書いたのですが

ブッシュドノエル

やっぱり美味しかったです。

周りのチョコのクリームは

当たり前のように美味しくて

とにかく凄いなって一昨年思ったのが

中のムースで。

ムースって、なんかシャバシャバしているというか

スカスカしているというイメージがあったので

一昨年妻が注文した時に

やだなーと思っていたのですが

一昨年食べて何これ?めちゃ美味しい!ってなって

そのムースが一体そのシャバシャバと何が違っていたのか

去年のクリスマスに食べた時に分かったことが

あくまで自分の中での今までの食の経験上

これはムースではなくて

テリーヌっぽい

なあって思って

フォアグラのテリーヌ。

中学3年生の時に親に連れられ嫌々行った

フレンチレストラン

その時に初めて食べたフォアグラのテリーヌ

テリーヌってなんだよちくしょー

なんて思っていた

当時、『畜生!大人なんてみんな敵だぜ」なんて

ちょっとやさぐれていた少年の心を、

たった一口

たった一口

そのテリーヌを食べた瞬間

「何これ〜ヤバイー。こんな物が世の中にあったの?大人の世界ってすごい〜フレンチの技法凄過ぎー」

なんて、思わせてしまって、ついつい大好きな

美味しんぼでよく出てくる

技法

という言葉が頭に浮かんで。

とにかく衝撃的で美味しくて

その衝撃がこのブッシュドノエルのムースにはあるって思って

チョコレートとラズベリーのムース

両方とも

濃くて、味に厚みがあって、それでいてくどすぎず

一口、また、一口食べ進めるに連れて

なんなんだろうこの美味しさは

なんて思わせてくれて

あと一昨年に食べた時に思ったのが

複雑さがあった事を記憶していて

昨年食べてそれが何であったのか

再確認して

そのムースの味の二重奏に加えて

なんか

サクサク

するんですよ。

細か〜く

サクサクしていて

すごく細かいんですよ

すごく細かいんですけど

なんか、そのサクサクがどこからやってくるのか

わからないんですよ。

なんて、表現していいのか

サクサクしていたらわかるじゃ無いですか

これかあ、とか

それが

えっ?どっからきた?ってなるんですよ

ムースに入っている?

いやムースに入っていたらあのサクサク感は保てない

どこに潜んでいるんだ?

これは美味しんぼで言ったら

海原雄山が食べながら、これは何々の出汁を使っているだの

こんな技法を使っているだの心の中で言って

よく分からないものが入っていたりして

「んん?これは海原雄山を試しているな」

なんて言ってニヤリと笑うっていうパターンなんですけど

パティシエさんに試されている、、、

一口、一口、食べ進んで

探っていっても結局わかりませんでした。

夢中で食べてしまって。

ああ。美味しかった、、、

もう一個自分一人で食べるように頼んでおけば良かったと

後悔したり。

そしてもう一つ頼んだ

イチゴのショートケーキ

箱から出して

このケーキと対面した時

このイチゴオーバースペック

と思いました。

一発でこのイチゴは福岡のあまおう

だという事がわかりました。

こんな良いイチゴを使って採算取れるのか?

とお店の心配をしてしまいました。

本物の今の時期では最上のイチゴの一つ

採算取れているのだろうか

いらぬ心配をしながらも

最初にイチゴだけ食べました

ああ、うまい

美味すぎる

そしてケーキを

ああ、うまい

この最上のイチゴに負けていない

くどく無い最上のクリームに

ああ、スポンジに使っている卵の

凄くこだわっているんだろうな

材料にこだわりながらも

一つ一つが突出しないように

バランスが考えられていて

ああ、凄い

作り手の職人としてのこだわりと

しかしそれを押し付ける事なく

お客様に喜んで貰いたいという気持ちが伝わってくる

ケーキ。

とにかく美味しくて

プロの技術とはお客様の為にある

と教えていただいた

そんなケーキでした。